風邪や溶連菌など感染症の症状で病院に行くと、抗生剤をもらうことが多いと思います。
抗生物質って名前は知ってるけど、そもそも抗生剤はどんな種類があるのでしょうか?
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抗生剤の種類は、おおまかに5種類
細かく分類すると種類はもっと分かれるのですが、病院でもらうことが多い抗生剤は主に5種類くらいになってくると思います。
1.ペニシリン系抗生物質
2.セフェム系抗生物質
3.マクロライド系抗生物質
4.テトラサイクリン系抗生物質
5.ニューキノロン系抗生物質
ペニシリン系抗生物質
ペニシリン系抗生物質には、
アモキシシリン(商品名:サワシリン、商品名:パセトシン)
アンピシリン(商品名:ビクシリン)
スルタミシリントシル酸塩水和物(商品名:ユナシン)
などがあります。
ペニシリン系抗生物質の作用の仕方
細菌の細胞壁合成を邪魔します。
その結果、細菌がその細胞の形を保っていられなくなります。
例えるなら、風船の外側を針で『パン』とつつくイメージですね。
効果は殺菌的になります。
ペニシリン系抗生物質については、
の記事でも書いています。
セフェム系抗生物質
セフェム系抗生物質には、
セフカペンピボキシル塩酸塩(商品名:フロモックス)
セフジトレンピボキシル(商品名:メイアクト)
セフジニル(商品名:セフゾン)
などがあります。
セフェム系抗生物質の作用の仕方
ペニシリン系と同様に、細菌の細胞壁合成を邪魔します。
その結果、細菌がその細胞の形を保っていられなくなります。
効果は殺菌的になります。
セフェム系抗生物質については、
の記事でも書いています。
マクロライド系抗生物質
マクロライド系抗生物質には、
クラリスロマイシン(商品名:クラリス、商品名:クラリシッド)
エリスロマイシン(商品名:エリスロシン)
アジスロマイシン(商品名:ジスロマック)などがあります。
薬の名前の後ろの所に、『~ロマイシン』という名前がつくのは、マクロライド系抗生物質になることが多いです。
マクロライド系抗生物質の作用の仕方
細菌のタンパク質の合成を邪魔します。
その結果、細菌が自分に必要なタンパク質を十分に作れなくなり、弱っていきます。
例えるなら、兵糧攻めですかね。相手の食品工場を攻めて、不利な状況を作っていくみたいな。
効果は静菌的になります。ゆっくりと効いていきます。
マクロライド系抗生物質については、
マクロライド系抗生物質の一覧と特徴 ペニシリン系と何が違うの?
の記事でも書いています。
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テトラサイクリン系抗生物質
テトラサイクリン系抗生物質には、
ミノサイクリン(商品名:ミノマイシン)
ドキシサイクリン(商品名:ビブラマイシン)
などがあります。
薬の名前の後ろの所に、『~サイクリン』という名前がつくのは、テトラサイクリン系抗生物質になることが多いです。
テトラサイクリン系抗生物質の作用の仕方
マクロライド系と同様、細菌のタンパク質の合成を邪魔します。
その結果、細菌が自分に必要なタンパク質を十分に作れなくなり、弱っていきます。
効果は静菌的になります。ゆっくりと効いていきます。
テトラサイクリン系抗生物質については、
テトラサイクリン系抗生物質の一覧 牛乳で飲むとどんな相互作用が起こる?
テトラサイクリン系抗生物質の副作用 歯牙着色ってどんな症状?
の記事でも書いています。
ニューキノロン系抗生物質
ニューキノロン系抗生物質には、
レボフロキサシン(商品名:クラビット)
トスフロキサシン(商品名:オゼックス)
ガレノキサシン (商品名:ジェニナック)などがあります。
薬の名前の後ろの所に、『~キサシン』という名前がつくのは、ニューキノロン系抗生物質になることが多いです。
ニューキノロン系抗生物質の作用の仕方
細菌のDNA合成を邪魔します。
その結果、細菌がDNAの遺伝情報を利用できなくなります。
効果は殺菌的になります。
ニューキノロン系抗生物質については、
ニューキノロン系抗生物質の一覧 どんな病気のときに使われるの?
の記事でも書いています。
まとめ
病院でよくもらう抗生物質は、下の5種類。
1.ペニシリン系抗生物質
2.セフェム系抗生物質
3.マクロライド系抗生物質
4.テトラサイクリン系抗生物質
5.ニューキノロン系抗生物質
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抗生物質の強さ比較 抗菌力はどの種類の抗生物質が一番強いのか?
コメント
大変勉強になりました。以前、切り傷に抗生物質を処方されましたがアレルギー症状が皮膚に出てしまいました。確か「藤沢クルペン」だったと記憶しています。症状から、病院に薬の変更を依頼したのですが、どのタイプの抗生物質が合わないのかという、丁寧な説明はありませんでした。私自身、抗生物質に沢山の種類があり、アレルギー反応を起こす人がいる事さえ知りませんでした。/聖ロカ病院でした。その数年後、巻き爪か何かの怪我で他の病院で診て貰った時に、ゲンタシン軟膏を処方されました。それには反応もなく無事に治癒しました。藤沢薬品が統合されて、且つ古い薬の為、タイプの判別が出来ないままです。現在、歯の治療中で、やはり化膿止めとして抗生物質が処方される予定ですが、どうしたらよいのか分かりません。お忙しいところ恐縮ですが、教えていただけないでしょうか。よろしくお願い致します。
ご質問ありがとうございます。
クルペンは、おそらくペニシリン系抗生物質になります。
簡単ではありますが、書くことが多かったので記事としてまとめてみました。
抗生物質でアレルギー症状が出たとき、薬の名前を記録する大切さとは?
http://health-1point.com/antibiotics-allergy-record/
もし、よろしければご覧ください(^^)
ブログを訪問して頂き、ありがとうございました。