温度変化がアレルギーの引き金 寒暖差アレルギーとは?

アレルギーの薬

 

寒暖差アレルギー2

 

「寒暖差のアレルギーがあるって、ホント?」

「暖かい所から寒い所に行くと、鼻づまりになるのはどうして?」

「普通の鼻炎と寒暖差アレルギーって何が違うの?」

 

など、色々な疑問があると思います。

今回は、寒暖差アレルギー(血管運動性鼻炎)についてまとめてみました。

 

 

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寒暖差アレルギーとは?

考える2

医療の現場では、血管運動性鼻炎とも呼ばれます。

暖かい場所から急に寒い場所へ移るなどの気温差があると、それが引き金となって鼻炎の症状が現れます。

鼻づまりが起こりやすく、症状が続く時間は比較的短いことが多いです。

自律神経の乱れが関与していると考えられています。

 

 

通常の鼻炎と寒暖差アレルギーの違い

通常のアレルギー性鼻炎と寒暖差アレルギーは、何が違うのでしょうか?

わかりやすくするために両者を比較してみましょう。

 

  アレルギー性鼻炎 寒暖差アレルギー
アレルゲン あり なし
かゆみ 出やすい 出にくい

 

一番の違いは、アレルギー症状を引き起こすアレルゲンと言われる物質があるかないかです。

  • アレルギーの検査で、アレルゲンが見つかるのは、アレルギー鼻炎です。
  • アレルギーの検査で、アレルゲンが見つからないのは、寒暖差アレルギーです。

さらに、通常のアレルギー性鼻炎では鼻や目のかゆみの症状が出やすいのに対して、寒暖差アレルギーではかゆみの症状が出るのはまれです。

 

アレルゲンの話を例を挙げて説明してみましょう。

 

季節性アレルギー性鼻炎(花粉症など)

  • スギ花粉
  • ブタクサ
  • イネ

季節性アレルギー性鼻炎(花粉症など)をお持ちの方が、アレルギー検査をするとスギ花粉やブタクサ、イネなどの項目で陽性になることがあります。

 

通年性アレルギー性鼻炎

  • ダニ
  • ハウスダスト
  • ネコ
  • イヌ

通年性のアレルギー性鼻炎お持ちの方が、アレルギー検査をすると、布団のダニやハウスダスト、猫の毛、犬の毛で、検査項目が陽性となることがあります。

 

寒暖差アレルギー(血管運動性鼻炎)

  • アレルギー検査の項目はすべて陰性

 

寒暖差アレルギーの方がアレルギー検査をすると、アレルギー検査ですべての項目に対して陰性。つまりアレルゲンがないということになります。

 

 

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アレルゲンがないのに、どうして鼻詰まりが起こるのか?

通常のアレルギー性鼻炎では、アレルゲンに対する体の反応の一つとして鼻づまりが起きますが、寒暖差アレルギーではアレルゲンがないのに、なぜ鼻が詰まるのでしょうか?

その理由は、自律神経が乱れからくると言われています。

 

自律神経とは、呼吸や心臓の脈拍、胃腸の働きなど、普段自分で意識しなくても臓器の働きを制御している神経のことです。その中で、自律神経は鼻の粘膜をコントロールする働きもあります。

 

暖房の効いた暖かい室内から、寒風吹きすさむ室外に移動するなどの急激な温度変化が、自律神経を刺激してしまいます。その結果、働きか乱れてしまい鼻の粘膜の血管が拡張して鼻詰まりが起きてしまうのです。

 

普通の人ならば、温度変化があってもその変化に対応できるので鼻づまりなどの症状が起こらないのですが、寒暖差アレルギーの人はもともと自律神経が乱れがちで、温度変化にうまく対応できないのです。

 

 

寒暖差アレルギーの治療法

 

ポイント1

寒暖差アレルギーの症状は、自律神経の乱れからくるのでそれを意識することが大切です。

また、通常の鼻炎とは異なりかゆみ症状が出にくいので、ヒスタミンの関与が薄い鼻炎であることも忘れてはいけません。

根本的な解決をしたい方と、一時的な解決をしたい方で治療が変わってくると思います。

 

根本的な治療法

自律神経の乱れを直すことが大切です。

自律神経が乱れる原因としては、

  • 過剰なストレス
  • 睡眠不足
  • 運動不足

などです。

生活習慣の中で、自分が見直せる点は改善していくことが大切です。

【関連記事】寝る前のスマホは睡眠に影響あり。古賀先生の見解は?

 

一時的な治療法

生活習慣を変えていくのが、難しい方には薬の治療になります。

寒暖差アレルギーに効果が高い薬は、血管収縮成分を含んでいるものになります。

具体的な商品名を挙げると、

【第2類医薬品】ナザール「スプレー」(ポンプ) 30mL

 

【第2類医薬品】エスタック鼻炎ソフトニスキャップ 24カプセル

などです。

これらの薬は、交感神経の乱れで拡張した鼻の粘膜の血管を元の状態に近づけます。

その結果、速やかに鼻づまり症状が改善するのです。

 

ただ、血管収縮成分を含む薬は、元々短期的な使用が目的です。継続して使用することで、鼻の粘膜の変性や不眠、口の渇きなどの症状を引き起こすことがあるので注意が必要です。

【関連記事】鼻炎薬と口の渇き のどが乾かないアレルギー薬の選び方とは?

 

また、あまりおすすめできない薬としては、通常の抗ヒスタミン成分を含んだ薬です。

寒暖差アレルギーは、ヒスタミンの関与が薄いので、通常のアレルギー薬と呼ばれる薬を飲んでもあまり効果が実感できないかもしれません。具体的な商品名としては、アレグラなどです。

 

まとめ

  • 寒暖差アレルギーは、アレルギー検査で原因物質が見つからないアレルギー。
  • 寒暖差の刺激が自律神経を刺激してしまい、主に鼻づまり症状が出る。
  • オススメの治療薬は、通常のアレルギー薬ではなく血管収縮成分を含むもの。

 

 

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コメント

  1. 讃岐朋恵 より:

    手近で大きな耳鼻咽喉科に行ったのに寒暖差アレルギー鼻炎で鼻水が出ることを相談しても普通のアレルギーの薬を出されそうになった。既にメンタルクリニックと内科でアレルギーの薬を出されたものの効かなかったことを伝えたが内科で出されたザイザルが鼻炎の薬だから飲み薬は他にないので点鼻薬を処方することを言われた。しかし出された点鼻薬の説明書を読むとアレルギーまたは鼻の炎症の薬と書いてあり、実際に私の寒暖差アレルギー鼻炎には効かなかった。

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