「副作用の出た薬を飲み続けても大丈夫なの?」
「薬の副作用について、どういう風に考えたら良いの?」
「副作用があるから薬を飲みたくないけど、飲まないと自分が辛い。」
こんなお悩みありませんか?
薬には副作用がつきものですが、避けられないものとはうまく付き合っていきたいですよね。
これを解決しないままにすると・・・、
「副作用が出た時に、どういう風に考えてよいかわからない。」
「なんでもかんでも副作用が出たと言って、最終的には飲め薬がなくなる。」
「薬を飲むたびに、副作用、副作用と不安になって仕方がなくなってしまう。」
など困ったことになるかもしれません。
今回は、私のブログに質問して頂いた『副作用の出た薬を飲み続けても大丈夫ですか?』という件に私なりに回答していきたいと思います。
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結論
- 副作用の考え方1つとして、可逆的(かぎゃくてき)か不可逆的、重症度による区別がある。
- 可逆的かつ軽度の副作用においては、場合によっては薬を続けることもある。
- 不可逆的かつ重度の副作用においては、すぐに薬の服用を中止すべき。
では、次からは詳しく説明していきます。
可逆的(かぎゃくてき)と不可逆的(ふかぎゃくてき)
可逆的とは
可逆的(かぎゃくてき)とは、 一度変化したものが元に戻ることを言います。
簡単に言うと両矢印です。
←→
副作用のことで言うと、薬を飲んでいる間は副作用が出ますが、薬を飲むのをやめると副作用が出るのがおさまります。
薬をやめると、元に戻る。
不可逆的とは
不可逆的(ふかぎゃくてき)とは、一度変化したものが元に戻らないことを言います。
簡単に言うと片矢印です。
→
副作用のことで言うと、薬を飲んでいる間は副作用が出ますが、薬を飲むのをやめても副作用の状態が続くことをいいます。
薬をやめても元に戻らない。
副作用の重症度
副作用はその起こる症状によって、軽症なものから重症なものまで分けることができます。
何が軽症で何が重症かは、分類が難しいところではあります。
ここでは、口の渇きやだるさ眠気などは軽症として考えて、 肝臓の障害や粘膜の壊死などは重症度が高いと考えてみます。
さて、可逆的、不可逆的、重症、軽症などの用語説明が終わったので、副作用の分類を表で考えてみます。
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副作用の表
副作用の可逆的や軽症などを表にまとめてみました。
3のケース 軽症かつ可逆的な副作用
私はこの表の中では3の部分、可逆的かつ軽症な副作用については、場合によっては薬を飲み続けても良いかなと考えます。
具体例を挙げてみますと、
- 抗生物質のサワシリンを飲んで、軽度な下痢の副作用が出た。
- 抗ヒスタミン薬のアレロックを飲んで、軽い眠気やだるさの副作用が出た。
もちろん副作用の程度にもよるのですが、
- 副作用が出たとしても日常生活にさして支障がない。
- 薬を飲むのを止めれば副作用が止まる。
このようなことであれば、副作用があったとしても薬を飲み続けるケースはあるかなと思います。
3以外ケースの副作用
3以外の副作用については、薬の服用を止めた方が良いケースが多いと思います。
軽症と重症などの考え方が難しい所なのですが…。
具体例を挙げるとすると、
・抗生物質テトラサイクリン系を飲んで起こる歯牙着色。(1のケース:不可逆的で軽症)
【関連記事】テトラサイクリン系抗生物質の副作用 歯牙着色ってどんな症状?
・薬を飲んでの重度の発疹。(4のケース:可逆的で重症)
・薬を飲んでの肝機能障害など。(2のケース:不可逆的で重症)
なかなか、ピタッとした例を挙げられてないのですが、このような症状が出たときは、薬の服用を見合わせるべきです。
薬の副作用かどうか分からない時はどうする?
前に以下の感じで相談してきた人がいました。
私は、昨日から頭痛や咳などの症状があって、副鼻腔炎(ふくびくうえん)と診断されました。
今日から薬を飲み始めましたが、頭痛の症状がひどく出ました。
これは薬の副作用ですか?そうならばやめるべきなのでしょうか?
副鼻腔炎とは、顔の空洞部分の副鼻腔という場所に、炎症が起こる病気です。
風邪をこじらせた後やばい菌が入って起こります。頭痛や鼻づまり、セキ、歯の痛みなど色々な症状が出ます。慢性の副鼻腔炎を蓄膿症とも言います。
【関連記事】蓄膿症の治し方と鼻うがいの仕方とは?
本当にこういうことがあった場合は、まずは医師などの専門家の判断をしっかりと仰いでくださいね。
ちなみに、もし私が同じような状態ならば、以下のように思います。
頭痛がひどくなるのは、少なくとも以下の原因が考えられる。
- 1.薬の副作用で、頭痛が出ている可能性。
- 2.副鼻腔炎の症状が悪化している。
これを区別するためには、薬を服用と頭痛の起こる時間に、関係性があるか調べる必要がある。
単純な目安として、薬を服用してから3時間前後で毎回必ず頭痛が起こるようなら、薬の副作用の可能性が高い。よって、薬の服用中止を検討すべきだな。
薬の服用してから、頭痛が起こる時間がまちまちならば、副鼻腔炎の症状の頭痛が悪化している可能性が高い。薬の服用を続けることで、副鼻腔炎の治療が進む。その結果、頭痛が良くなると思う。
今回は、副鼻腔炎による頭痛と薬の副作用による頭痛の2つしか考慮しませんでしたが、実際は、頭痛には多くの種類があって、見分けるのにはなかなか骨が折れます(^_^;)
【関連記事】頭痛記事の一覧 痛みと時間、症状からあなたの頭痛がまるわかり
なので、そういうときは専門家の判断を仰ぐ方が好ましいですよ。
まとめ
- 副作用の考え方1つとして、可逆的(かぎゃくてき)か不可逆的、重症度による区別がある。
- 可逆的かつ軽度の副作用においては、場合によっては薬を続けることもある。
- 不可逆的かつ重度の副作用においては、すぐに薬の服用を中止すべき。
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