「病院でもらうアレルギーの薬って、どんなものがあるの?」
「アレグラとシングレアって、薬の種類がどう違うの?」
「アレルギーの薬を一覧にして欲しい。」
など、色々な疑問があると思います。
今回は、アレルギーの薬の種類と一覧をまとめてみました。
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アレルギー薬の種類は、おおまかに7種類
アレルギーの薬は、鼻水の症状があったり、皮膚のかゆみなどがある場合に処方されることが多いです。色々な呼び方があるとは思いますが、今回は7種類に分けてみました。
1.第一世代 抗ヒスタミン薬
2.第二世代 抗ヒスタミン薬
3.抗ロイコトリエン薬
4.Th2サイトカイン阻害薬
5.抗トロンボキサンA2薬
6.ケミカルメディエーター遊離抑制薬
7.その他
ちなみに、抗○○薬とつくものがいくつかありますね。
「抗」という字は、○○の成分が体の中で働くのを邪魔する働きがあるという意味です。
言い換えると、ヒスタミンやロイコトリエンが過剰な働きをすると、アレルギー反応が起こるとも言えます。
第一世代 抗ヒスタミン薬
薬品名 | 成分名 |
---|---|
タベジール | クレマスチン |
ハイスタミン | ジフェニルピラリン |
ベナ | ジフェンヒドラミン |
レスタミン | ジフェンヒドラミン |
アレルギン | クロルフェニラミン |
ポララミン | クロルフェニラミン |
ベネン | トリプロリジン |
アリメジン | アリメマジン |
ピレチア | プロメタジン |
ヒベルナ | プロメタジン |
アタラックス | ヒドロキシジン |
アタラックスP | ヒドロキシジン |
ホモクロミン | ホモクロルシクリジン |
ペリアクチン | シプロヘプタジン |
抗ヒスタミン薬とは、体の中でヒスタミンという物質が過剰に働くのを抑える薬のことです。
過剰なヒスタミンは、くしゃみ、鼻水などのアレルギー反応を引き起こします。
【関連記事】アレルギー反応が起こる仕組み ヒスタミンはどこから来るの?
抗ヒスタミン薬を服用すると
- 鼻水が止まる。
- くしゃみがおさまる。
- かゆみがおさまる。
などの効果が期待できます。
さらに、抗ヒスタミン薬は、第1世代と第2世代の2つに分けられます。
第1世代の抗ヒスタミン薬の特徴は、
- 効果が出るまでが比較的早い。
- 1日の服用回数が3回のものが多い。
- 眠気や口の渇きなどの副作用が起りやすい。
- 発売から時間が経っているので、薬価改定により薬の値段が比較的安くなっている。
などがあります。
第二世代 抗ヒスタミン薬
薬品名 | 成分名 |
---|---|
エバステル | エバスチン |
ジルテック | セチリジン |
ザイザル | レボセチリジン |
アレグラ | フェキソフェナジン |
タリオン | ベポタスチン |
アゼプチン | アゼラスチン |
ダ レン | エメダスチン |
レミカット | エメダスチン |
セルテクト | オキサトミド |
アレロック | オロパタジン |
ザジテン | ケトチフェン |
クラリチン | ロラタジン |
アレジオン | エピナスチン |
ゼスラン | メキタジン |
ニポラジン | メキタジン |
ビラノア | ビラスチン |
デザレックス | デスロラタジン |
第2世代の抗ヒスタミン薬は、比較的新しく発売された薬になります。
第1世代の抗ヒスタミン薬の服用回数の多さや副作用の起こりやすさなどの問題を改善しています。
一般的に【アレルギーの薬 = 第二世代の抗ヒスタミン薬】と概念が成り立つくらい一番有名なグループです。
つまり、第2世代の抗ヒスタミンの特徴は
- 1日の服用回数が夕食後1回など、1回だけで済むものもある。
- 眠気や口の渇きなどの副作用が起きにくい。
- 発売間もない新薬は、薬の値段が比較的高価なものが多い。
などがあります。
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抗ロイコトリエン薬
薬品名 | 成分名 |
---|---|
アコレート | ザフィルルカスト |
オノン | プランルカスト |
シングレア | モンテルカスト |
キプレス | モンテルカスト |
抗ロイコトリエン薬とは、ロイコトリエンという物質が過剰に働くのを抑える薬のことです。
過剰な量のロイコトリエンは、鼻づまりや気管支の収縮などの症状を引き起こします。
気管支喘息とも関連が深いです。
抗ロイコトリエン薬を服用すると
- 鼻づまりが改善する。
- 気管支の収縮がおさまり、気道が確保され呼吸が楽になる。
などの効果が期待できます。
Th2サイトカイン阻害薬
薬品名 | 成分名 |
---|---|
アイピーディー | スプラタスト |
Th2サイトカイン阻害薬とは、サイトカインという免疫に関係する物質を整える働きがあります。
実は、免疫と一口にいっても2種類に分けられます。
細胞性免疫と体液性免疫の2種類があり、花粉症などのアレルギー体質の人は体液性免疫がより活性化しています。Th2サイトカイン阻害薬を飲むことによって、体液性免疫の働きを少し抑えます。
その結果、体内で免疫のバランスがとれて、鼻水やくしゃみなどのアレルギー反応の改善が期待できるのです。
抗トロンボキサンA2薬
薬品名 | 成分名 |
---|---|
ドメナン | オザグレル |
ベガ | オザグレル |
ブロニカ | セラトロダスト |
バイナス | ラマトロバン |
抗トロンボキサンA2薬とは、トロンボキサンA2という物質が過剰に働くのを抑える薬のことです。
過剰な量のトロンボキサンA2は、鼻づまりや気管支の収縮などの症状を引き起こします。
抗トロンボキサンA2薬を服用すると
- 鼻づまりが改善する。
- 気管支の収縮が改善する。
などの効果が期待できます。
ケミカルメディエーター遊離抑制薬
薬品名 | 成分名 |
---|---|
ソルファ | アンレキサノクス |
インタール | クロモグリク酸 |
ケタス | イブジラスト |
アイビナール | イブジラスト |
ゼペリン | アシタザノラスト |
リザベン | トラ ニラスト |
アレギサール | ペミロラスト |
ペミラストン | ペミロラスト |
ロメット | レピリナスト |
ケミカルメディエーターとは、ヒスタミンやロイコトリエン、トロンボキサンA2など体にアレルギー反応を起こす種々の物質のことです。通常は肥満細胞などに蓄えられており、抗原抗体反応をきっかけにして細胞の外に遊離放出されます。
ケミカルメディエーター遊離抑制薬を服用すると、細胞から体の外にケミカルメディエーターが放出されにくくなります。その結果、鼻水、鼻づまり、くしゃみなどのアレルギー反応の改善が期待できます。
ただ、すでに放出されたケミカルメディエーターに対しては効果を発揮しないので、症状が起こる前から早めの服用をするか、服用している場合は継続して続けることが大切になります。
その他
薬品名 | 成分名 |
---|---|
セレスタミン配合錠 | ベタメタゾン+クロルフェニラミン |
ディレグラ配合錠 | フェキソフェナジン+プソイドエフェドリン |
配合錠とは、2種類以上の有効成分を含む医療用の薬のことです。
セレスタミン配合錠は、第1世代の抗ヒスタミン薬と副腎皮質ホルモンが入った薬です。
副腎皮質ホルモンとは、体の過剰な炎症を抑える働きがあります。元々体の中にあった炎症を抑える物質を参考にして作られました。別名ステロイド薬とも呼ばれます。ステロイドという言葉に過剰反応を示す人もいますが、適切に使えば大きな問題はありません。
確実な効果が期待できる一方で、長期間の大量投与により中心性肥満などの副作用が問題になることがあります。
ディレグラ配合錠は、第2世代の抗ヒスタミン薬と交感神経を刺激するプソイドエフェドリンが入った薬です。
プソイドエフェドリンは、血管を収縮させる作用があり、速やかに鼻閉を改善します。
その一方で、副作用として不眠や動悸、口の渇きなどを引き起こします。
【関連記事】ディレグラの副作用 不眠や動悸がするのは、なぜ?
まとめ
- アレルギーの薬は、いくつか種類があるが一番有名なのは抗ヒスタミン薬。
- 抗ロイコトリエン薬、抗トロンボキサンA2薬、ディレグラ配合錠は鼻づまりに有効。
- Th2サイトカイン阻害薬やセレスタミン配合錠は、免疫に働きかけてアレルギー反応を和らげる。
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