「鼻水がひどいから、去年の薬でもいいから飲みたい。」
「でも去年の薬って、飲んで大丈夫だなのか心配。」
「病院でもらう薬の賞味期限というか、基準があるなら知りたい。」
こんな疑問をお持ちではありませんか?
確かに薬を飲みたいけれども、飲んで大丈夫か気になることってありますよね。
今回は、そんな薬の賞味期限についてまとめてみました。
スポンサーリンク
薬の賞味期限は、どこでわかるの?
市販の薬ならば、薬のパッケージを見れば賞味期限がすぐにわかりますよね。まだ期限内だから飲めるとか、期限を過ぎちゃってるからやめておこうとか、判断がつくと思います。
しかし、病院や薬局からもらう薬には、賞味期限が書いてありません。
これはどう考えたらいいのでしょうか。
実は、医療用の薬にもパッケージにも薬の賞味期限が書いてあります。
薬の安定性や内容にもよりますが、おおむね2〜3年程度の使用期限が設定されていることが多いです。
具体的に見てみると、
アレグラ OD 錠60mg の安定性試験結果では、長期保存試験で24ヵ月間、中間的試験で12ヵ月間、加速試験で6ヵ月間、いずれの試験項目においても、経時的な変化および変動を認めず安定であったことから、「安定性データの評価に関するガイドライン」の規定に従って有効期間を3年と設定した。
インタビューフォームというのは、薬のメーカーが公表している資料集です。
その中で、有効期限は3年にしたと書いています。
この3年の意味は、薬を製造してから3年間は有効に使えるということです。
ただ、実際に患者さんの手元に薬が届く流通の工程を考えてみると、
メーカーが工場で薬を作って出荷する。
↓
薬の卸問屋さんに薬が届く。
↓
病院や薬局に薬が届く。
↓
薬が処方されると、患者さんに薬が届く。
このような過程をたどります。
この中の過程で一番読めないのが、薬が処方されるかどうかです。
医師の判断によって、どの薬を使うのかを決めるのですが、
毎日同じ薬を出すのならば、それにしたがって薬を仕入れるので、期限が比較的新しいものになります。
しかし、たまにしか出さない薬、めったに出すことがない薬は、前に仕入れた在庫の分から患者さんの手元に渡ることになります。そうすると、期限が新しかったり、比較的短いものになることもあります。
実際に薬をもらうときには、賞味期限は記載されていることはほとんどありません。
その理由は、薬は処方された日数で使用することを前提としており、保管することを目的としていないからです。
患者さんの立場からしたら、
「以前と同じような症状が出たら、前にもらった同じ薬を飲めばいいじゃん。」
と思うかもしれませんね。
でも、それは本人の思い込みで、同じような症状が出ているからといって前と同じ病気
であるとは限りません。新しい病気や、重大な病気のサインかもしれません。
なので病院へ行って診察を受けなければ、薬をもらうことができないのです。
スポンサーリンク
一度、開けちゃった薬は使えるの?
目薬や軟膏などは、開封するけど全て使い切れないことってありますよね。
これって、また症状が出たら使っても大丈夫なのでしょうか?
これは、一度開封したものは時間が経ってから、再度使用することはお勧めしません。
その理由は、細菌による汚染があるからです。
見かけ上薬自体は大丈夫そうでも、中身にはいっぱい細菌が増殖していることがあります。
外用薬の目薬や軟膏などは、開封した時から空気中にいる雑菌や手の細菌に触れて、薬に含まれる成分を栄養として中で細菌が繁殖してきます。
毎日使っているのならば、細菌の増殖がそれほど増えることはないのですが、使用しないで時間が経ってしまうと、薬の中で増殖を続けます。
そして次に使うときには、増殖した細菌を体に塗るという行為になってしまいます。
これでは病気を治すのに薬を使っているのに、新たな病気を生み出していることと同じです。
中でも特に注意すべきなのは目薬です。
目はとてもデリケートな器官で、外部から細菌に対しての防御力が弱いです。なので、全ての目薬は滅菌処理といって、薬に含まれる細菌を全て殺滅処理したものが出荷されています。
目薬が使用できる期間の目安は、開封してからおよそ1ヶ月間です。
その期間を過ぎてしまうのならば、新たに病院を受診して薬をもらう方が安心だと思います。
まとめ
- 病院でもらう薬にも使用期限があるが、処方日数で使い切ることを前提としているため、基本的に患者が知ることは少ない。
- 外用薬の目薬の使用期限は1か月程度。時間が経ったものを使用すると、ばい菌を点眼しているのと同じ行為をしていることになる。
スポンサーリンク
コメント