「浣腸剤ってどんなときに使うの?」
「効果や副作用はどんなものがある?」
「医療用と市販品ってどんな違いがあるの?」
など色々と疑問があると思います。
今回は、便秘薬グリセリン浣腸の効果や使い方等について、まとめてみました。
スポンサーリンク
グリセリン浣腸の便秘薬を簡単にいうと…
- 肛門からお薬を入れるので、効果が出るのが1番早い。
- 手術の前や慢性の便秘時など、確実に便秘解消効果を得たい時に使われる。
- 薬の刺激に慣れてしまうことの依存性もある。
医療用で使われる薬
有効成分がグリセリン
- グリセリン浣腸
- ケンエーG浣腸
市販で買える薬
薬の効き方
グリセリンは、直腸内への注入によって腸管壁の水分を吸収することに伴う刺激作用により腸管の蠕動を亢進させ、また、浸透作用により糞便を軟化、膨潤化させることにより糞便を排泄させると考えられている。
メーカーHPより引用
グリセリンの効き方は2つあります。
一つ目は、腸の運動を活発化する作用です。グリセリンが腸の中に入ると、水分を吸収します。そして、それが腸の運動のきっかけとなって蠕動運動が活発になり便が肛門まで運ばれて排便されます。
2つ目は、便を柔らかくする作用です。硬い便が腸管内にあった場合に、浸透圧の作用によって、グリセリンな便の中に引き込まれます。その結果、便が柔らかくなって蠕動運動により動きやすくなるのです。
医療用と市販薬の違い
容器のノズルの長さが異なります。
- 医療用では、ノズルの長さが10cm程度です。
- 市販用では、ノズルの長さが5cm 程度です。
なぜ、この違いがあるのでしょうか?
それは直腸の長さが20cm程度あり、直腸の奥深くにグリセリン液を注入した方が効果が高いからです。医療用の方がノズルの長さが長く、奥深く注入することができます。
しかし、その反面ノズルを長くしてしまうと直腸を傷つけてしまうリスクが高くなります。なので、市販用ではノズルの長さを短くして直腸が傷つきにくくしています。
このことから、市販用では意識的にノズルを奥深く入れた方が高い効果が期待できます。挿入の際、ゆっくりとノズルを入れるようにすれば腸が傷ついてしまうリスクを下げることができます。
スポンサーリンク
副作用
刺激に慣れてしまって、浣腸なしでは排便できない状態になることもあるので、連用はよくありません。また、痔を持っている方は肛門に強い負担がかかる場合があるので、浣腸の使用は避けた方が無難です。
浣腸をすると、次の日も下痢になると言う人が中にはいるようですが、メーカーの情報からは下痢の副作用は見つけられませんでした。
私の考えですが、浣腸剤は刺激性の液体であるので、一度入れた浣腸剤が2〜3日腸菅内にとどまるとはちょっと思えません。なので、排便に伴って今まで便が占有していたスペースが空いて、腸内の運動が正常化した結果、普段よりも過剰になる場合もあって下痢をするのかなと思いました。
浣腸の使い方
1.浣腸を40℃位の人肌に温めます。
冷たいまま浣腸を注入してしまうと刺激が強くなりすぎてしまいます。
2.体の左側を下にして横になります。
体の左側を下にする理由は、結腸の位置と関係があります。
体の左側が下だと、結腸が下側になります。
体の右側が下だと、結腸が上側になります。
浣腸を注入した際には、結腸近くまでお薬が届いた方が良いのです。
そのため、左側を下にした方が、有効成分のグリセリンが腸の奥まで届きやすくなるのです。
3.浣腸のノズルや肛門にベビーオイルやワセリンを塗って滑りを良くします。
4.浣腸剤を入れます。
5.そのまま3~5分我慢して、強い便意を感じてから排便します。
このとき注意なのが、2回目の便意で排便するということです。
浣腸液を注入するとすぐ便意を感じるのですが、そこで排便してしまうと、腸の内部にグリセリンが十分に行き渡っておらず、薬の効き目が不十分となります。なので、最初の便意をなるべく我慢して、3〜5分たった便意で排便するようにしましょう。
まとめ
- グリセリン浣腸は、3~5分で効果が得られる即効性が高い薬。
- 注入する時は、体の左側を下にした姿勢で行うのが良い。
- 注入の際に奥深くに入れたほうが効果が高くなるが、腸を傷つけないように注意。
スポンサーリンク
コメント