「テトラサイクリン系抗生物質って、どんな抗生物質なの?」
「ペニシリン系とテトラサイクリン系って同じなの?」
「牛乳でテトラサイクリン系抗生物質を飲むと、どうなっちゃうの?」
など、テトラサイクリン抗生物質でわからないことが多いと思います。
今回は、テトラサイクリン系抗生物質の一覧と相互作用についてまとめてみました。
病院でもらうことが多いのは、ミノマイシンなどになると思います。
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テトラサイクリン系抗生物質の特徴
- 抗菌スペクトルが広く、ペニシリン系の範囲であるグラム陽性菌+細胞内寄生菌。
- しかし、菌の耐性化の問題で、実際はグラム陽性菌にはあまり有効でないこともある。
- ミネラル(カルシウムなど)分を含むものと一緒に飲むと、吸収が低下する。
- 副作用で歯の色の黄変や回転性めまいなどがある。
テトラサイクリン系抗生物質の一覧
- ミノサイクリン(商品名:ミノマイシン)MINO
- ドキシサイクリン(商品名:ビブラマイシン)DOXY
- テトラサイクリン(商品名:アクロマイシン)TC
- オキシテトラサイクリン(商品名:テラマイシン)OTC
- デメチルクロルテトラサイクリン(商品名:レダマイシン)DMCTC
マイコプラズマ、クラミジア、リケッチアなどの細胞内寄生菌に有効。
皮膚科の領域で、にきびの治療に使われることがある。
副作用に歯牙着色があるので、8歳以下の子供に漫然と投与するのは好ましくない。
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テトラサイクリンと金属の相互作用
- 牛乳や乳製品
- マルチミネラルなどのサプリメント
- 貧血治療の鉄剤
- 便秘治療の酸化マグネシウム
- アルミニウム含有の胃薬
テトラサイクリン系抗生物質を牛乳などで服用すると、体に吸収される抗生物質の量が減って、効果が弱くなることが知られている。これは、牛乳の中に含まれているカルシウムイオンとテトラサイクリン系の抗生物質がキレートを作り、これを体が吸収しにくくなってしまうため。
テトラサイクリン系抗生物質は、カルシウムだけでなく金属陽イオンと容易にキレート生成してしまう。具体的には、鉄(Fe2+)、マグネシウム(Mg2+)、アルミニウム(Al3+)など。
したがって、貧血の治療で鉄剤を服用している場合や、お通じがわるくて酸化マグネシウムを服用している場合、胃が悪くてアルミニウム含有の胃薬を飲んでいるときは、テトラサイクリン系の抗生物質は一緒には飲まない方が良い。
もし、一緒に飲まなければいけないのならば、服用間隔を2~3時間空けることで、相互作用を防ぐことができる。
まとめ
- ペニシリン系では効かないマイコプラズマやクラミジアにも有効。
- 牛乳などのミネラルを含むものと飲むと、キレートを形成し吸収が落ちる。
- 相互作用を防ぐためには、服用間隔を2~3時間空けると良い。
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