2016年2月3日に『ためしてガッテン』で、咳の見分け方と止め方SPが放送されます。
安全な咳と危険な咳の見分け方は、口から出る「あるもの」と含ませた言い方をしています。
あと、はちみつが咳の軽減に役立つ様子。
咳の対処方法は、是非知りたいですよね。
なお、この記事の執筆は放送前の2月1日です。
実際の放送内容を予測して記事を書いています。
放送後に、記事を加筆いたします。
スポンサーリンク
口から出るあるものとは?
咳の見分け方でポイントになる口から出るあるものとは、ずばり『タン』だと思います。
タンの色で、咳の危険度を判別基準にしていくのではと予想します。
タンの色 | 原因と予想される病気 |
黄色いタン | 細菌感染症によるもの。細菌を外に追い出すため
→ 風邪、インフルエンザなど。 |
血の混じるタン | 肺の組織が傷ついて出血するため。
→ 肺がん、結核、肺炎など。 |
透明~白いタン
(タンがドロドロ) |
体の腺組織などから分泌されるもの。
ウイルス性感染によるものが多い。 → マイコプラズマ肺炎、慢性閉塞性肺疾患など。 |
透明~白いタン
(タンがサラサラ) |
血液の成分が染み出してきたもの。
タンが出ない場合もある。 → 気管支喘息、アレルギー性咳嗽 |
この中で安全な咳と危険な咳の原因を分類してみると…。
比較的安全と思われる咳
黄色いタンと透明~白いタン(タンがドロドロ)は、感染症が原因ものが多いと考えられます。したがって、感染症が治れば咳も自然におさまるので、治療をしっかりすれば大丈夫と判断されるでしょう。
危険な咳
血の混じるタンや透明~白いタン(タンがサラサラ)、もしくはタンが出ない咳は、肺がんやアレルギー性の咳の可能性があり、治療の必要性が高く危険と判断されるでしょう。
中枢気道と末梢気道とは?
図はイメージなので、本来の場所ではありません。
空気が通る管を気道といいます。
気道は、中枢気道と末梢気道に分けられます。
中枢気道とは?
気道の直径が2mm超のものを中枢気道といいます。
中枢気道内に異物が侵入してくると、『咳反射』によって体の外に出そうとします。
末梢気道とは?
気道の直径が2mm以下のものを末梢気道といいます。
末梢気道内に異物が侵入してくると、粘液で絡めとり繊毛運動によって、中枢気道まで運びます。
スポンサーリンク
長引く咳の原因とは?
レントゲンなどで異常がないのに、8週間以上咳が続くと、『慢性咳嗽』と診断されます。
肺がんや肺結核の可能性もあるので、呼吸器を専門とする病院を受診することをおすすめします。その中で有名な疾患としては、咳喘息、アトピー咳嗽、副鼻腔気管支症候群の3つがあります。咳喘息もアトピー咳嗽もどちらもなんらかのアレルギーが関与しています。
咳喘息とは?
症状
夜寝る前や朝方の時間に、気管支平滑筋が収縮し慢性的に咳が出ます。
気管支喘息と異なり、胸がゼーゼーやヒューヒューといった喘鳴症状はありません。
タンはほとんど出ないです。出たとしても少量。
中枢気道から末梢気道にかけて病変がみられ、調べると好酸球が増加しています。
咳喘息の患者のおよそ3割が、のちに喘鳴症状が出現し、気管支喘息に移行します。
悪化する原因
急激な温度変化、たばこの煙、香料の刺激など。
治療
吸入ステロイド剤
内服ステロイド剤
抗アレルギー薬(抗ロイコトリエン薬)
気管支拡張剤
アトピー咳嗽
症状
夜寝る前や朝方の時間に、咳受容体が刺激されて慢性的に咳が出ます。
アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎など、なんらかのアレルギー性疾患をお持ちの方がが発症しやすいです。
気管支喘息と異なり、胸がゼーゼーやヒューヒューといった喘鳴症状はありません。
中枢気道にのみに病変がみらます。
アトピー咳嗽は、気管支喘息に移行しません。
悪化する要因
飲酒、スギ花粉、急激な温度変化、たばこの煙、香料の刺激など。
治療
吸入ステロイド剤
内服ステロイド剤
抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬) →およそ6割の人に有効
気管支拡張剤は、アトピー咳嗽に無効です。
副鼻腔気管支症候群
症状
色の付いた湿ったタンと慢性的な咳が出ます。
副鼻腔炎+気管支炎など、副鼻腔と気管支に2つの範囲にまたがって、病巣が広がった場合です。
咳の症状に加えて、副鼻腔炎の症状も合わせて出ます。
副鼻腔炎の症状については、こちらの記事で書いています。
悪化する原因
運動や体を動かしているときに、呼吸困難になる場合があります。
鼻と肺に病気があるので、空気を上手く体の中に取り入れられないんでしょうね(^_^;)
治療
去痰剤
少量マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン、クラリスロマイシン)
マクロライド系の抗生物質は、抗菌作用+抗炎症作用があります。
はちみつと咳
以前、駆け込みドクターで咳には、はちみつとコーヒーが有効と記事を書きました。
この記事では、ステロイド治療と比較してはちみつコーヒーが有効と書いていました。
吸入ステロイドの治療を行うのは、気管支喘息、咳喘息、アトピー咳嗽などになります。
番組の流れの予想
前半で、タンによって咳喘息とアトピー咳嗽の見分け方を行います。
後半は咳喘息とアトピー咳嗽に該当する人は、はちみつが有効です。
…となるのではないかなと予想します。
今回の予想は、あまり自信がありません(^_^;)
実際の放送では
咳の出るメカニズムを紹介していました。
人には、咳センサーというものが付いています。
のどに異物が入ると、声門というものを閉じて横隔膜を上に上げます。
そうすると、気道の中の圧力が上がって咳が出ます。
タンから病気が分かる
透明 | 正常 |
あわ状 | 心不全 |
黄白色 | 後鼻漏 |
緑色 | 重い気管支の炎症
気管支肺炎で感染を伴うもの。 |
さび色 | 肺炎球菌性肺炎 |
白に赤い点 | 肺がん、肺結核など |
心不全
肺が水がたまってしまい、それを外に出そうとするため、あわ状のタンが出る。
心不全の人は、横になって寝ると、心臓の手前の肺で血液が渋滞を起こす。その血液の水分が肺の内部に染み出してくる。
夜中に咳が激しく、起き上がると楽になる場合、あわのタンが出たら心不全の危険信号。
後鼻漏
副鼻腔炎で粘っこくなった鼻水が気道の方にも入ってしまう。後鼻漏という症状。
夜寝ている間にタンがたまるので、朝にまとまったタンが出る。
耳鼻科の受診がオススメです。
呼吸器のお医者さんの考え
呼吸器の医者が咳が出たら疑うのが、喘息、後鼻漏、逆流性食道炎の3つ。
逆流性食道炎で咳が出るのは、胃液が気管の中に入り、酸の刺激で咳が出るから。
タンが伴う咳は止めてはいけない。その原因を探り治療する。
タンを楽に出す技
大きく吸って、『パァッ』と言いながら息を吐き出す。
パフィングという名前です。この方法でタンをスムーズに出せます。
はちみつの使い方
お子さんには、はちみつをお湯で半分に割ったものを、スプーンで少しずつ飲むのがオススメ。ただ、1歳半未満のお子さんは、はちみつは食べてはダメです。
大人には、1杯のコーヒーに小さじ2杯のはちみつを入れたものを飲むと良い。
コーヒーに含まれるカフェインで呼吸が楽になる。
スポンサーリンク
コメント