便秘薬 液体のラキソベロン液とプルゼニド錠ってどう違う?

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便秘薬 ラキソベロン液

 

「ラキソベロン液をもらったけど、どんな薬なの?」

「医療用と同じ市販されてるものってある?」

「似た薬でプルゼニドってあるけど、どう違うの?」

などいろいろな疑問があると思います。

今回は、便秘薬のラキソベロンの市販品、飲み合わせ、プルゼニドとの比較などについて説明していきます。

 

 

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ラキソベロン液を簡単にいうと…

  • 大腸を刺激することで、運動を促す薬。
  • 液体タイプがあり、滴下数を変えることで調節可能。
  • 大腸刺激性下剤のプルゼニドなどと比べると、飲み合わせの心配が少ない。

 

医療用で使われる薬

有効成分がピコルスファートナトリウム

  • ピコスルファートナトリウム
  • ラキソベロン
  • シンラック
  • スナイリン
  • チャルドール

液体と錠剤、場合によってはドライシロップという粉薬タイプの薬もあります。

体の中で有効成分の「ピコスルファート」が「ジフェノール」に変化するので、ジフェノール誘導体と呼ばれることもあります。

 

市販で買える薬

【第2類医薬品】ビューラック・ソフト 50錠

 

【第2類医薬品】ビオフェルミン便秘薬 60錠

【第2類医薬品】ピコラックス 200錠

 

全て錠剤タイプで液体のものはありません。

以前はコーラックソフトという商品があったのですが、メーカーの販売戦略によって、現在は販売されていないようです。

 

薬の効き方

ピコスルファートナトリウム水和物は、胃、小腸ではほとんど作用せず、大腸細菌叢由来の酵素アリルスルファターゼにより加水分解され、活性型のジフェノール体となる。ジフェノール体は、腸管粘膜への以下の作用により瀉下作用を示す。(1)腸管蠕動運動の亢進作用 (2)水分吸収阻害作用

メーカーHPより引用

簡単に説明すると、薬の有効成分のピコスルファートナトリウムは、消化吸収されることなく大腸までそのまま届きます。そして、大腸に住んでいる細菌の酵素によって活性化されて、初めて薬理作用を示します。

2つの効果が知られており、大腸を刺激する作用と便の水分を保つ作用があります。

大腸を刺激する作用は、大腸の粘膜を刺激することで、腸の活動が活発になり蠕動運動という食べ物を肛門まで運ぶ運動が高まります。

便の水分を保つ作用は、過剰に水分吸収されることを防いでくれて、硬い便から柔らかい便に変えてくれます。しかし、この作用は副次的なもので、主なものは大腸刺激作用になります。

 

 

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プルゼニドとの比較

 

ポイント2

大腸刺激性下剤のプルゼニドとラキソベロンは、大腸を刺激するという点では同じような効き方をしますが異なる点がいくつかあります。

 

【関連記事】便秘薬 コーラックなどの大腸刺激性の下剤ってどんな薬なの?

 

使う量の調節ができる

  • ラキソベロン液:細かく調節できる
  • プルゼニド錠:錠数単位で調節可能

ラキソベロン液は、液体タイプの薬で使う量の調節が簡単です。より強く効かせたいと思えば滴下する量を増やせば良いし、今日は大丈夫そうかなと思えば気分で減らすこともできます。

プルゼニド錠は、服用する錠数も変えることはできますが、それ以上は細かく変えることができません。

 

薬の効果が出るまでの時間

  • ラキソベロン液:8〜10時間
  • プルゼニド錠:8〜10時間

効果が出るまでの時間については、8〜10時間で、プルゼニド錠もラキソベロンも同じです。これは、口入った薬が大腸まで届くまでの時間が8〜10時間だからです。寝る前に服用することで、翌朝スッキリできるという考えです。

ただ、8~10時間後に便意が来たら困るという方は、飲む時間を調節しましょう。

 

依存性

  • ラキソベロン液:依存性あり
  • プルゼニド錠:依存性が強い

どちらも大腸を刺激する下剤なので、連用することによって依存してしまうことがあります。

ただ、ラキソベロン液の方が依存性が弱いようです。

テレビでたまに見る松生先生は、ラキソベロンについては依存性がないから大丈夫とおっしゃっていました。しかし、私は刺激性である以上、依存性が全くないとは思えません。

 

依存性の強さを並べてみると

酸化マグネシウム < ラキソベロン液 < プルゼニド錠

の順番になると思います。

 

飲み合わせ

  • ラキソベロン液:特になし
  • プルゼニド錠:牛乳や乳製品、胃薬など

ラキソベロン液は、大腸に届いて酵素に分解されて、初めて刺激作用を持ちます。
なので、胃や、腸で他のものがあったとしても、その時点では影響を受けません。

それに対して、プルゼニド錠などの大腸刺激性下剤はコーティングが施されているものが多く、pH が酸性から中性方向に傾くと、コーティングが剥がれてしまい胃を刺激して腹痛を起こすことがあります。

 

どんな便秘に有効か?

  • ラキソベロン液:弛緩性便秘
  • プルゼニド錠:弛緩性便秘

どちらも大腸を刺激するタイプの薬になるので、腸の運動が弱まって便秘になっている弛緩性便秘に効果があります。

【関連記事】硬い便やお腹が張るのは、弛緩性便秘の症状かも。あなたは大丈夫?

 

しかし、腸の運動が過剰になっているけいれん性便秘には、刺激によって余計悪化してしまうため逆効果となります。

【関連記事】コロコロとした便や、下痢や便秘を繰り返すけいれん性便秘ってどんな症状?

 

まとめ

  • ラキソベロンは、大腸で分解されて初めて効果を発揮する薬。
  • 大腸刺激性下剤のプルゼニド錠と比べると、飲み合わせが悪いものが少なく依存性も低い。
  • 弛緩性便秘に有効で、けいれん性便秘に逆効果。

 

 

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