抗生物質の違い 1日3回と1日1回飲むタイプは、どんな差があるの?

抗生物質 1日1回と1日3回の違い

「抗生物質って、1日3回飲むタイプと1日1回飲むタイプは、何が違うの?」

「1日1回の抗生物質の方が強いんでしょ?」

「どうせ飲まなきゃいけないから、1日1回であれば楽なのに…」

など、抗生物質の服用回数に疑問を持ったことはありませんか?

シンプルな質問ですが、意外と奥が深いんです。

今回は、1日3回と1日1回飲む抗生物質は、何が違うのかまとめてみました。

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抗生物質には、2つのタイプがあった。

抗生物質の種類は、ペニシリン系、セフェム系、マクロライド系…などと分けることができます。

それとは別に、抗生物質は2つのタイプに分けられるんです。

時間依存性濃度依存性です。

ポイントとなるのが、時間なのか濃度なのかによって、薬を飲む回数が1日3回1日1回など変わるようです。

時間依存性の抗生物質とは…

血中濃度のグラフ

まずは、基本となる薬と血中濃度(けっちゅうのうど)のグラフを上に示します。

グラフは、薬の濃度が体の中での変化をする様子を表しています。

たて軸は血中濃度(けっちゅうのうど)です。これが高ければ高いほど、体の中に薬が入っています。

よこ軸は時間です。右に行くほど、時間の経過を表しています。

MICは、最小発育阻止濃度という濃度のことです。これより上の濃度になると、細菌は増殖できません。

血中濃度のグラフを、時間依存性の抗生物質に当てはめてみると…。

時間依存性の抗生物質1

体の中で、抗生物質の濃度がある濃度(MIC)よりも高いときに、その時間中は抗菌作用が発揮されます。抗菌効果が時間に依存します。

ただし、濃度と殺菌効果には比例関係がなく、濃度が濃くなればなるほど、殺菌効果が強くなる訳ではありません。

MIC濃度以上であれば、殺菌効果は同じです。しかし、MIC濃度以下だと殺菌効果は期待できません。

MIC濃度を維持する時間が、どのくらい長いかが大切になってきます。

例えるなら、氷が0℃で溶けて水になりますよね。

0℃を超える時間が長ければ、氷が溶けます。

0℃未満になると、氷が溶けません。そんなイメージです。

該当する抗生物質の種類は、

  • ペニシリン系抗生物質
  • セフェム系抗生物質

です。

これらは、時間依存性の抗生物質です。

服用する回数を多くすることで、MIC以上の濃度を保つ時間が長くなります。

サワシリンやフロモックス、メイアクトを1日3回飲まなければいけない理由は、ここにあります。

もし仮に、1日3回飲む抗生物質を、1日2回に減らしたらどうなるのでしょうか?

1日3回飲むイメージ

時間依存性の抗生物質2

1日2回飲むイメージ

時間依存性の抗生物質3

このように、MIC濃度を上回る時間が短くなりました。

MIC濃度に達していない時間は、細菌は増殖をし始めます。

これでは、抗菌効果が弱くなって、病気が長引いてしまいますね。

1日3回の抗生物質は、しっかりと服用しましょう。

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濃度依存性の抗生物質とは…

濃度依存性の抗生物質1

体の中で、抗生物質の濃度が濃ければ濃いほど、抗菌作用が発揮される薬です。

抗菌効果が濃度に依存します。

なるべく多い量の抗生物質を一度に投与することで、高い抗菌効果と耐性菌の発生を抑えることができます。

例えるなら、砂糖と水を使って、甘い砂糖水を作るとします。

より甘い砂糖水を作りたいときは、どうしたらいいでしょうか?

一度に水に溶かす砂糖の量を増やせば、より甘く感じることができますよね。

そんなイメージです。

該当する抗生物質の種類は、

  • ニューキノロン系抗生物質

です。

これは、濃度依存性の抗生物質です。

1回の投与量を多くして、服用回数を減らすことでより高い濃度にすることができます。

ちなみに、投与量が多くなるってことは副作用が重くなるって考える方もいるかもしれません。しかし、それは大丈夫です。製薬会社の方で、効果と副作用のバランスをみて、最適なものが医薬品として販売されます。

クラビットについて

上記の理論によって、ニューキノロン系抗生物質のクラビットなどが変わりました。

具体的には、

  • 以前は、クラビット錠100mg 1日3回
  •       ↓
  • 現在は、クラビット錠500mg 1日1回

と、錠剤に含まれる量が100mgから500mgに変更になり、服用回数が1日3回から1日1回になりました。1回の投与量を多くして、服用回数を減らすことで、より高い抗菌効果が得られる訳ですね。

1日3回飲むイメージ

濃度依存性の抗生物質2

1日1回飲むイメージ

濃度依存性の抗生物質3

500mgの錠剤は見た目が大きくて、飲みにくい印象ですが頑張って飲みたいですね。

時間と濃度も関係する抗生物質

  • マクロライド系抗生物質
  • テトラサイクリン系抗生物質

上記2つの薬は、一概に時間依存性、濃度依存性ときれいに分類できません。

薬によって、その比率が高いのがか個別でことなっています。

例えば、

  • クラリスロマイシン(商品名:クラリス)(時間依存性) 1日2回 服用
  • エリスロマイシン(商品名:エリスロシン)(時間依存性)1日3~4回 服用
  • アジスロマイシン(商品名:ジスロマック)(濃度依存性)1日1回 服用

など、服用回数に法則性が見られませんね。

ただ、臨床試験によって、定められたの服用回数を守ることで効果が発揮されるので、きっちりと守りましょう。

まとめ

  • 抗生物質には、時間依存性と濃度依存性の2つタイプがある。
  • 時間依存性の抗生物質は、なるべく長い時間効かせるため、1日3回飲むことが大切。
  • 濃度依存性の抗生物質は、なるべく濃い濃度にするため、1日1回の服用でよい。

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